こんにちは!オフィス 花の小庵です
お店を経営していくうえで、頭を悩ませるものの一つに在庫管理があります
なるべく在庫を持ちたくない、とはいえ、いざという時に足りないのでは機会損失になってしまう
トヨタは、「ジャストインタイム」という方式を考え、必要なものを必要な時に必要なだけ用意するシステムを作り上げました
とはいえ、個人のお店でそれを実現するのはかなりハードルが高いです
今回は、まず身近なところから実践できる在庫管理のひとつを紹介します
それが「先入れ先出し」です
「先入れ先出し」とは
「先入れ先出し」とは
先に購入したものから使っていく、または使用期限が近いものから使っていく
という考え方です
これが正しく実践されないと、古い在庫がいつまでも倉庫の奥に残っていたり、使用期限が過ぎて使い物にならなくなったり、在庫の無駄が発生してしまいます
在庫を使うために倉庫から取り出す際、古いものから取り出す
と言葉で書くのは簡単ですが、あなたはできていますでしょうか?
意外と難しいと思う場面もあるかと思います
たとえば、某どんぶりものチェーン店で、サービスの紅ショウガの扱いについて、小庵は常々気になっています
紅ショウガが少なくなってくると、お店のスタッフはそのまま新しい紅ショウガを追加します
そしてそれを客に出します
この瓶の底にある紅ショウガはいつのものだろう?と思ってしまいます
実際には閉店後などに処分しているのかもしれませんが、客の立場からすると、あまりよい気持ちではありません
あなたの現場では、「先入れ先出し」をどのようなことにはできていて、どのようなことにはできていないでしょうか?
工夫次第で簡単にできる「先入れ先出し」
在庫の管理を、無駄なく、効率よく管理するには、やはり工夫が必要になります
そして工夫をすることによって、誰にでも簡単に管理できるようになります
工夫を始める前に、倉庫の5Sを確認しましょう
整理・整頓・清掃・清潔・躾ができた倉庫にしておきましょう
効率改善の秘策 5S 「整理」について - オフィス 花のブログ
効率改善の秘策 5S 「整頓」について - オフィス 花のブログ
効率改善の秘策 5S 「清掃」について - オフィス 花のブログ
効率改善の秘策 5S 「清潔」について - オフィス 花のブログ
効率改善の秘策 5S 「躾」について - オフィス 花のブログ
倉庫の整理整頓ができたところで、紅ショウガの例で考えてみましょう
これは、たこつぼタイプで、出口と入口がひとつになっています
そのために、追加した際に、残っているものが奥に残り、追加したものから使われてしまいます
これを続けると、奥には最初のものがずっと残り続けることになります
では無くなってから追加すれば、と簡単に考えがちですが、在庫なしの状態がある期間発生しますので、機会損失のリスクがあります
紅ショウガの場合には、次のような方法で「先入れ先出し」ができます
- 残っている紅ショウガを一度別の容器に移す
- 紅ショウガの容器に新しい紅ショウガを加える、ただしいっぱいにはしない
- 別の容器に移した紅ショウガを新しい紅ショウガの上から戻す
または
- 紅ショウガの容器を余分に一つ(交換容器とする)用意しておく
- 新しい紅ショウガを交換容器に加える、ただしいっぱいにはしない
- 客に出している紅ショウガの残りを、新しい紅ショウガの上から交換容器に移す
- もともと客にだしていた紅ショウガの容器を次の交換容器とする
目に見える程度のサイズであれば、難しくありませんが、人が入れるような大きな冷蔵倉庫の場合は、しっかりした管理が必要です
これには管理台帳を作りましょう
- 管理台帳を用意する、そこには、「入庫日」「使用期限」「入庫数」「出庫数」を記載できるようにする
- 入庫の際に、管理台帳に「入庫日」「使用期限」「入庫数」を記録し、製品にも「入庫日」「使用期限」を記載しておく
- 出庫の際には、管理台帳から使用期限の一番近いものの「入庫日」「使用期限」を確認し、倉庫内の製品から、その記載されたものを取り出す
- 取り出した数量を管理台帳の「出庫数」に記載する
- 「入庫数」と「出庫数」とが同じになれば、その「入庫日」の製品在庫がなくなったことになり、横線で消しておく
これはそのまま在庫管理にも役立ちます
スペースに余裕があれば、置く場所の工夫で簡単に「先入れ先出し」ができます
これは先の紅ショウガの2つめのやり方と似た考え方です
- AとBの2つの在庫スペースを用意する
- Aに在庫を用意しておき、Aの在庫から使う
- Aの在庫を使いはじめたら、Bのスペースのため発注しておく
- Aの在庫がなくなったら、Bの在庫を使う
- Bの在庫を使いはじめたら、Aのスペースのため発注しておく
- どちらのスペースの在庫を使っているか明確にするため、マークを立てておく
- 発注のタイミングは、在庫がなくなるまでの想定期間と、発注から納品までの納期により変える
いかがでしょうか?
どれも、ちょっと考えれば思いつくアイデアかと思います
在庫管理では、そういうちょっとした工夫が大切です
「先入れ先出し」によって、在庫の効率よい管理、在庫の無駄をなくす、ことができるようになります。
オフィス 花のお客様は、身近な個人経営の方です
工場などでは当たり前のように実践されている品質管理の考え方は、どんなところでも活用できる考えです
もちろんあなたの仕事にもです
私たちでよければ、ぜひお手伝いさせてください
2019年2月
小庵 !(^^)!